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EMI

Author:EMI
4人の子どもの母で、ステップファミリーです。

これまでの子育ての経験を元に、
ママたち・パパたちの応援団をしています。

子どもは親を選んで生まれてくるようです。
そしてだれもに、生まれてきた理由があるみたいです。

尊い人生を心豊かに・・・丁寧に・・・

ウキウキワクワク・・・生きていきましょう。

~あなたに代わる あなたはいません~

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胎内記憶のリサーチをしています。 お子さまの胎内の記憶・誕生記憶・雲の上での記憶など・・・お話でも、お絵かきでも構いません。 是非、お気軽にご連絡ください。 luckyemi3580@yahoo.co.jp

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線香花火

昨日は、ちひろの実母のお命日だった。
毎年、決まって8月13日には義父の家にお参りに行く。
でも、今年は少し違った。
この仏壇の中に実母のお位牌があることを
ちひろが知ってから 初めてのお命日だったのだ

私たちが再婚した当初から、義父の家に着くと決まって
さつきも、ちひろも、みんなで、
仏壇の前に座って手を合わせるのが習慣になっていた。

何にも知らないちひろは、まだえくぼのある手を合わせ、
何やらお祈りしていた。
それから、17年が経ち、昨年20歳になったちひろがすべてを知り、
そして今年21歳のちひろは、静かに仏壇の前に座っていた。


さつきは今、仕事が夏休みで、
以前留学していたオーストラリアのホストファミリーの家に行っていた。
だから、5人の家族と義父とで、夕飯を共にした。
そしてその後、家の庭先で、花火をした。

これもまた毎年 何故か毎年恒例になっていた。

「今年はこんな天候のせいか、サルスベリがちっとも咲かないんだよ。」
そう言いながらも、義父は嬉しそうにバケツに水を貯め、蝋燭に火を点けた。

子どもたちは、それぞれに一本一本花火を手にした。
急に辺りは明るくなり、みんなの顔が輝いた。

・・・子どもは、夏に心も体も大きくなるのよ・・・
そう言っていた義母の言葉を思い出した。
月末には、義母のお命日だ・・・。

「さあ。最後は線香花火だ。誰が一番残るかな?」
夫がみんなに線香花火を配った。

みんなそれぞれ一本ずつ 線香花火を持つと、順番に火をつけた。

「線香花火が一番きれいだな・・・。これは、昔からあって、
俺が子どもの頃もやったよ。」
花火の玉を見つめながら、義父は言った。

みんな黙って、花火を見つめている。

パチパチと花が咲いた。
美しく光り放ち始めると、それぞれの顔も光り輝く。

近くの盆栽の間を慌てて、蟻が歩いた。

みんな静かに それぞれの光を見守る。
パチパチと花が開かなくなったと思ったら、急に静かになった。
そして今度はしばらく静かに放った後、花火の玉は小さくなり、
花火は燃え尽きた。

「完全燃焼だ。」
と夫が言った。

ちひろの線香花火は、まだ燃えていた。
ちひろの大きな瞳が、パチパチ光った。

「ちひろのは、長いぞ。」

ちひろは黙って、大きくなっていく、花火の玉を見つめている。
花火の玉は 次第に大きく大きくなって ポトンと落ちた。

「線香花火は落ちないとね。」
と ちひろが言った。

実母の死を まるで受け容れたかのように感じた。


静かに完全燃焼した花火も
ポトンと落ちた花火も、どちらもやはり
それまでを美しく花開き、そして放って、消えたのだ。
・・・燃え尽きたのだ・・・生き切ったのだ・・・。


お盆のこの時期を挟んで、後半を
また 別の章の始まりと感じるのは、
人生と全く同じなのかもしれない。


帰り道、蝉の鳴くそばで、鈴虫が鳴いていた。



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